5月11日の総会承認を経て、JIA愛知の新年度会長に就任した鈴木利明です。試行錯誤の船出ですが、月も改まり助走期間も終えて本格始動に当たり、思うところなどお話します。
この大役をお受けするのに躊躇も多々ありましたが、全国組織事務所に所属して地域土着を目指した生き方や、県内主流の尾張でなく(東)三河に基盤がある生い立ちなど異彩もまたよし、今や「アラカン」世代こそ偉大な先人から活力ある中堅・若手にバトン(or襷)を繋ぐ即戦・重責ランナー、等々すべてプラス思考に切り替えてチャレンジする決意をしました。4人の副会長さんは会の運営に格段に経験豊かですし、各室長・委員長にも中堅~新進気鋭の頼もしい面々が揃いましたので、絶妙のチームワークで洋々の船出をしよう、という心境です。
確かに現下のJIAは課題が山積しています。「公益社団法人」の認定申請に向け、5月31日の本部通常総会で「会員規定」と「会費規定」が決議され、支部・地域会でも新種別会員の組織化や会費・財政計画への独自の取組みが必要です。職能集団としてより根源的な、「JIA登録建築家」魂や「建築基本法」の希求、日常の設計者選定方式や建築家の立場の命題・・大目標を視座に据えて、個々人から地域会から動きたいものです。私は「地域会」こそJIAの活動の先端(not 末端)だと信じています。建築(~まち~環境)に対する私たちの職能発揮はまず「地域」に根差すことが根幹です。もう1点、私の信条的なことで、健全な運動体は自由意志の構成主体個々のベクトルの総和によるダイナミズムだと思っています。組織ありきの、あるいは組織固定が自己目的化した発想では大目標に達しないことを恐れるものでもあります。
一方この頃とみに、肩の力を抜くことの大切さも実感します。独りや数人だけが力んだり背負込みすぎると疲弊感が増長して、決して本来の目標を達成できないことがよくあるからです。折々の場面の折々の同志仲間の強力なチームワークがあってこそ事は成ることを信じ、少しずつでも活気ある「自然体」を寄せ集めて邁進したい所存でいます。
平易な合言葉として「みんなのJIA」(from愛知) はどうでしょうか—個々の構成員の主体性が結集して(地域)社会に開かれ敬愛される、身近でダイナミックな職能集団の表徴です。
JIA愛知会長 鈴木 利明
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